使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
- 1.
- 陰茎の構造上欠陥(屈曲、陰茎の線維化、Peyronie病等)のある患者〔性行為が困難であり痛みを伴う可能性がある。〕
- 2.
- 持続勃起症の素因となり得る疾患(鎌状赤血球性貧血、多発性骨髄腫、白血病等)のある患者
- 3.
- PDE5阻害薬又は他の勃起不全治療薬を投与中の患者〔これらの薬剤との併用使用の経験がない。〕
- 4.
- 出血性疾患又は消化性潰瘍のある患者〔ニトロプルシドナトリウム(NO供与剤)の血小板凝集抑制作用を増強することが認められている。出血性疾患又は消化性潰瘍のある患者に対する安全性は確立していない。〕
- 5.
- チトクロームP450 3A4を阻害する薬剤(マクロライド系抗生物質)を投与中の患者〔本剤の血漿中濃度が上昇することが認められているので、投与量は5mgを超えないこと。(「併用注意」の項参照)〕
- 6.
- 高齢者(65歳以上)(「高齢者への投与」の項参照)
- 7.
- 中等度の肝障害のある患者〔本剤の血漿中濃度が上昇することが認められているので、低用量(5mg)から投与を開始するなど慎重に投与すること。〕
- 8.
- α遮断薬を投与中の患者〔併用により、症候性低血圧があらわれるおそれがあるので、α遮断薬による治療で患者の状態が安定していることを確認した上で、低用量(5mg)から投与を開始するなど慎重に投与すること(「併用注意」の項参照)。〕
重要な基本的注意
- 1.
- 投与に際しては、勃起不全及びその基礎疾患の診断のため、既往歴の調査や諸検査を行い、客観的な診断に基づき臨床上治療が必要とされる患者に限定すること。
- 2.
- 性行為は心臓へのリスクを伴うため、勃起不全の治療を開始する前に心血管系の状態に注意をはらうこと。本剤は血管拡張作用を有するため一過性の軽度な血圧低下があらわれる場合がある。大動脈弁狭窄症、特発性肥大性大動脈弁下狭窄症等、左室流出路の閉塞を有する患者は本剤の血管拡張作用による影響を受ける場合がある。心血管系の状態によって性行為が望ましくない患者には勃起不全治療薬の使用は行うべきではない。
- 3.
- 臨床薬理試験において本剤投与によるQTc延長がみられていることから、心血管系障害又は肝障害を有する患者に対しては、本剤投与中に必要に応じて心電図検査を実施することが望ましい。
- 4.
- 4時間以上の勃起の延長又は持続勃起(6時間以上持続する痛みを伴う勃起)が外国臨床試験で少数例報告されている。持続勃起に対する処置を速やかに行わないと陰茎組織の損傷又は勃起機能を永続的に損なうことがあるので、勃起が4時間以上持続する症状がみられた場合には直ちに医師の診断を受けるよう指導すること。
- 5.
- 本剤は催淫剤又は性欲増進剤ではない。
- 6.
- 臨床試験において、めまいや視覚障害が認められているので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
- 7.
- 本剤投与後に急激な視力低下又は急激な視力喪失があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、速やかに眼科専門医の診察を受けるよう、患者に指導すること。(「その他の注意」の項参照)
相互作用
- 本剤は、主にチトクロームP450 3A4(CYP3A4)により代謝される。